ほんのひとこと

元・本屋でバイトする学生による
日々の読書記録です。
<< October 2020 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
# スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | - | | category: - |
<< カルテット! | main | ケッヘル(下) >>
# ケッヘル(上)
逃亡生活を続けていた伽椰はドーバー海峡近くの町で出会った遠松に
鎌倉にある家の住込みのキャットシッターを頼まれ
3年ぶりに日本に帰ることにした。
伽椰が逃げていたのは政治家の辰巳直道、
そして彼から奪った妻の千秋からだった。
夫だった篤之の紹介で千秋に出会った伽椰は一目で惹かれ
千秋と駆け落ちをするが、次第に心中を考える千秋が恐ろしくなり
海外へ逃げ出したのだった。
遠松の紹介で伽椰はモーツァルティアンばかりを顧客とする
アマデウス旅行会社の添乗員の仕事に就き、
ウィーンの追悼ミサに行く柳井に付き添うことになる。

ママと桂子さんの2人に育てられた鍵人は
学校にもあまり行かず英才ピアノ教育をほどこされて育った。
しかし合唱団でオーケストラを指揮する実の父・鳥海武と出会ってしまい、
演奏会で彼の姿を見たママはショックで死んでしまった。
遠松グループのおじに引き取られた鍵人だったが
鳥海武に誘拐され、モーツァルトにゆかりのある番号の電車になって
全国を転々とする生活が始まった。
写真:及川哲也 装丁:大久保明子

モーツァルトづくしの情念ミステリ?です。
やっぱりこの冷たいのに熱く、どろっとしているのに美しい
文章にやられてしまう。

「このひとは体のまわりじゅうに水を湛えているかのようにしんとして凛々しく透きとおって見えるが、ほんとうは火のようにさみしいひとなんだ。マッチを擦ればたちまち骨まで燃え尽くしてしまいそうなほどの火種が体の奥に隠されていて、それを持て余しながら、おそれながら、ふるえながら、どうにかこうにかこの世界の片隅に居場所を見つけ、息をしているんだ。」
まさしくそのとおり。
| comments(0) | trackbacks(0) | 12:45 | category: ナ行(その他) |
# スポンサーサイト
| - | - | 12:45 | category: - |
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック機能は終了しました。
トラックバック
Selected Entry
Categories
Profile
Comments
Trackback
Mobile
qrcode
Search this site
Sponsored Links