ほんのひとこと

元・本屋でバイトする学生による
日々の読書記録です。
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# 疾走
干拓地のある町に住むシュウジは秀才の兄のシュウイチの陰で
父と母と普通の暮らしを送っていた。
歯車が狂いだしたのはシュウイチが高校に入ったからか、
干拓地のリゾート開発計画が持ち上がったからか。
難易度の高い高校に合格したシュウイチはとたんに成績が振るわなくなり
家で横暴に振る舞ったかと思えば引きこもりになり犯罪を繰り返すようになる。
シュウイチが捕まってから大工の仕事が来なくなった父は失踪、
母は化粧品セールスを始めたが次第にギャンブルにのめり込み、
シュウジは犯罪者の弟として
リゾート開発を牛耳るヤクザとつながりのある徹夫を中心とした
いじめを受けるようになった。
シュウジが唯一息をつけるのは立ち退きに応じない教会の神父と
そこで出会った孤児の少女エリの前だけだった。
足を怪我したエリが東京に引っ越してしまってからは
神父とヤクザの女であるアカネが話し相手だった。
神父には殺人で死刑囚となった弟がおり、
彼の面会についていったシュウジはその目の暗さに吐き気をもよおす。
前々から高校には行かず家を出ることを考えていたが
シュウジは中学を卒業する前にもはや誰もいない家を出て東京を目指した。
最初に向かったのはアカネのいる大阪だったが
アカネの情夫であるヤクザの新田に捕まり暴行を受ける。
同じく捕まっていた少女みゆきとアカネの助けで大阪を出たシュウジは
東京で住み込みの新聞配達をしながらエリに連絡する。
Cover Art:Phil Hale
Cover Design:suzuki Seiichi Design Office

一般的な家庭が転落していく様を容赦なく描き出した作品。
二人称の物語って珍しいですね。私が読むのは『あるキング』以来かも。
いじめ、ギャンブル、アルコール、借金、犯罪、失踪、
暴力、暴行、殺人、窃盗、逃亡、起こりうる悪いことは全て起きているのではないか。
非常に重たい気持ちになりますが、
神父やエリたちシュウジを支える人々に一緒に支えられながら読了しました。
もっと走ることに意義を見つけられたらよかった。物語的にもシュウジにとっても。
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