ほんのひとこと

元・本屋でバイトする学生による
日々の読書記録です。
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# 本日は、お日柄もよく
スピーチの極意 十箇条
一、スピーチの目指すところを明確にすること。
二、エピソード、具体例を盛りこんだ原稿を作り、全文暗記すること。
三、力を抜き、心静かに平常心で臨むこと。
四、タイムキーパーを立てること。
五、トップバッターとして登場するのは極力避けること。
六、聴衆が静かになるのを待って始めること。
七、しっかりと前を向き、右左を向いて、会場全体を見渡しながら語りかけること。
八、言葉はゆっくり、声は腹から出すこと。
九、導入部は静かに、徐々に盛り上げ、感動的にしめくくること。
十、最後まで、決して泣かないこと。

老舗製菓会社でOLをすること葉は
幼なじみで初恋の相手である厚志君の結婚式で
スピーチライターの久遠久美と出会った。
民衆党ナンバー・ツーだった厚志君のお父さんの
最後の代表質問も作った彼女のもとで
こと葉はスピーチの作り方を学ぶことにした。
そして会社を辞め、厚志君の初の議員立候補選挙を手伝うことになった。
相手の進展党のベテラン議員黒川大臣のスピーチを作るのは
広告代理店の若手実力派、和田日間足だった。
OL時代に彼の凄さを味わっていたこと葉は
彼に負けないスピーチを作るために俳人のおばあちゃんや
花嫁の恵理ちゃんの協力も得ながら選挙戦に挑む。
装丁:高柳雅人

スピーチライターの仕事を通した27歳OLの成長譚。
ですが、いろいろと詰め込みすぎな感じもします。
せっかく広報室配属になったのだからそこで励みつつ
恋愛も頑張るというストーリーでもよかったのでは。

ちょうど連載時が政権交代とかアメリカ大統領選の時期だったので
そこの時事ネタが大いに盛り込まれています。
主人公の初恋の男の子が民主党ポジションの党から立候補して
政権交代を主張するとか、CHANGEをキーワードにしたりとか。
スピーチライターの視点から選挙戦を描くのは面白いのですが
もっと素人感を出してもよかったなあ。
さらにここにラブを盛り込もうとするんですが
取ってつけたような感じになってしまっている。

結婚式のスピーチを控えている人は参考になるかな?
| comments(0) | trackbacks(0) | 23:14 | category: ハ行(原田マハ) |
# 花々
評価:
原田 マハ
宝島社

認知症の母を施設に入れたまま家を飛び出し
沖縄のダイビングショップでアルバイトをして暮らす純子だったが
リゾート開発で立ち退きとなってしまう「鳳仙花」
大手都市開発企業に就職して公務員の夫を持つ成子は
外面はいいが夫にだけは八つ当たりし
愛犬ホープの世話を押し付ける「ねむの花 デイゴの花」
奄美諸島の与路島を訪れた純子は
ノロである宿のおばあさんから故郷に帰れといわれる「さがり花」
奄美諸島の加計呂麻島にやってきた成子は
カフェのママから開発をたしなめられる「千と一枚のハンカチ」
故郷に戻ったものの母の死に目に会えなかった純子が
そこに腰を据えて皆から手紙を待つ「花だより」
装丁:ストア・インク カバー写真:櫃田珠実

『カフーを待ちわびて』のサイドストーリーです。
明青の暮らす島に流れ着いた純子と
明青の同級生で上京した成子が沖縄・奄美諸島で交互に語る。
南の島の花をモチーフに自然の懐の深さと
現代社会に適応を迫られる現状が綴られています。

「都会で働く三十歳手前の女性が、生活や人生やなんだかんだに飽き飽きして、沖縄へやってくる。最初はぶらりと寄ったつもりが、存外の居心地のよさにそのまま居ついてしまう。そういう女性がたくさんいるという。」
沖縄病と呼ばれているらしいですがこれって女性に限ったことなんですかね。
ダイビングショップの経営者である庄司さんも
本土から移住してお店を経営しているし男女問わず
その魅力に取り付かれてしまう人はいると思います。
オリエンタリズムの一種かな。未踏の地なのでいずれは訪れてみたい。

装丁はもっと南国っぽいパワーのある花がよかったです。
| comments(0) | trackbacks(0) | 00:13 | category: ハ行(原田マハ) |
# インディペンデンス・デイ
実家の工場を出て憧れの一人暮らしに「川向こうの駅まで」
出来ちゃった婚をしたのに夫が死に子供は死産してしまう「月とパンケーキ」
水商売の母を疎んで大学進学を期に家を出る「雪の気配」
担任を持ったクラスでいじめが起きてしまった「真冬の花束」
リポーターをスキャンダルで首になってしまう「ふたりの時計」
DV彼氏を持つがなかなか別れられない「転がる石」
母親が認知症になってしまう「いろはに、こんぺいとう」
幼なじみの子に頭が上がらないでいる「誕生日の夜」
花束と一緒にメッセージを届けるサービスをする「メッセンジャー」
そこそこ人気の同人誌作家がデビューを考える「バーバーみらい」
マンガ家を目指したものの芽が出ずくすぶる「この地面から」
夫の転勤で公園デビューにも失敗し実家が恋しい「魔法使いの涙」
絵本作家としてデビューした矢先に筋ジストロフィーが発症する「名もない星座」
北海道で一日ひと組だけの小さな宿を経営する「お宿かみわら」
外資系ファンド企業でトレーダーとして働く「空っぽの時間」
やっと決まった就職先で内定を取されて落ち込む「おでき」
不況によるリストラの波が清掃のおばちゃんを襲う「缶椿」
恋人がフォルクスワーゲンでお弁当屋を営む「ひなたを歩こう」
スイーツの出前で友達の会社を訪れる「甘い生活」
恋人を顔で選んでは後悔を繰り返す「幸せの青くもない鳥」
母一人子一人の生活に潰れかけている「独立記念日」
子供が独立して保母の仕事を始めるが夫が病気で倒れてしまう「まぶしい窓」
結婚式で有名なホテルで働く「いつか、鐘を鳴らす日」
工場で働いていたケンちゃんと結婚することになる「川面を渡る風」
装丁:柳澤健祐(マミアナグラフィックス) 装画:日端奈奈子

24人の女性たちの悩みと小さな進展をつづった短編集。
少しずつどの話もつながっています。
オカメインコが迷い込む「幸せの青くもない鳥」が一番好きです。
あとは「バーバーみらい」の感じもいいなあ。
| comments(0) | trackbacks(0) | 15:27 | category: ハ行(原田マハ) |
# 星がひとつほしいとの祈り
大手広告代理店のアートディレクターとの不倫で身ごもるが
母ではなく女であることを選び中絶に臨む「椿姫」
大女優の母の遺言は訪れたことのない母の故郷まで
お骨を持っていってほしいということだった「夜明けまで」
ホテルに読んだ盲目のマッサージ師から聞く
戦前の彼女の淡い恋物語「星がひとつほしいとの祈り」
41歳独身女の2人が白神山地バスツアーで
場違いの若い女性に面食らう「寄り道」
意思表示をしなくなった中学生の娘と学校の課題のために
トキのビオトープを整備しに佐渡島まで行く「斉唱」
去年亡くなった夫との新婚旅行先に娘夫婦と訪れて
当時のことを思い出す「長良川」
再婚相手の連れ子として5年だけ親子で今は歌手になった娘が
麻薬に手を出し逮捕状が出る「沈下橋」
装丁:高柳雅人

母親の死や母子家庭など一般的な家族の枠にはまらない家族が
歩み寄っていく話を集めた短編集です。
出てくる職業が広告代理店とか歌手とか華やかなものか
陶芸家やマッサージ師などの専門的なものかという
極端な感じが面白い。経験と興味の結果なのかな。

母の遺言でお骨を収めに向かう「夜明けまで」の
ひとつひとつの描写が静かでとてもいい雰囲気。
あとは夫との新婚時代を思い出す「長良川」がハートフルでいいお話でした。
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:34 | category: ハ行(原田マハ) |
# 翼をください
評価:
原田 マハ
毎日新聞社

副操縦士のビル、整備士のボビー、そして通信士トビアスと共に
大西洋無着陸横断を果たしたエイミー・イーグルウィンドの
次の目標は飛行機による世界一周だった。
プロデューサーのジョナサンの働きによりその夢は現実となったが
このプロジェクトは何かおかしい。
ビルやアインシュタイン博士からの手紙によって
この飛行の真意を知ったエイミーは太平洋上で失踪した。
エイミーの失踪から2年後、日本の新聞社で世界一周プロジェクトが立ち上がる。
優秀なパイロットや整備士を集めて出発したニッポン号には
誰にも明かされない8人目の乗組員がいたのだった。
68年前の1枚の写真からそのことを知った翔子は
ニッポン号に乗ったカメラマン山田淳平を探す。
クリエーティブディレクター:岩井俊介
カバーデザイン:鈴木大輔(ソウルデザイン)
カバー写真:Smithsonian Institution

史実を元にした世界一周飛行のドラマです。
エイミーが眩しすぎてニッポン号の話はおまけのようです。
プロジェクトXのような造りにもできたと思いますが
エイミーに中心を持ってきたところが原田マハさんぽい。
それだけに小説内で語られないエイミーのその後や空白の2年が気になります。

この時代の女性パイロットってどういう経緯でなれたのだろう。
両親のコネもなく自力で飛べるものなのだろうか、
その辺りの知識がないのでなんとも言えませんが
作中にも出てくる通り女性の希望の星だったことは間違いないでしょう。

| comments(2) | trackbacks(1) | 15:03 | category: ハ行(原田マハ) |
# 一分間だけ

都心から遠い家だけどリラが待っていてくれるから。
そう思っていたのだけれど不規則な編集部の仕事と
新しい恋の予感のせいでリラなんかいなくなればいいと思った。
そして同居している浩介とも別れて自由になりたいと思った。
しかも浩介にも他に好きなひとが出来たらしい。
そのまま別れ話はとんとん拍子に進んだけれど
最後の別れのときにリラが私のところに戻ってきてしまった。
それからはリラとの2人暮らし。
面倒を見てくれる浩介がいなくなって一層忙しくなり
私はリラが死んでしまえばいいとさえ思ってしまったのだ。
それがいけなかったのかもしれない。
装丁:ストア・インク 写真:秋元良平
協力:内藤孝宏(方南ぐみ) DTP:平岡省三

展開はわかるのに泣いてしまった。
犬を飼ったことがある人はなおさら泣けるんじゃないかな。
浩介が戻ってこないというのが甘くなくていいです。

1人暮らしで寂しいからペットを飼うって聞くけれど
それなりに面倒見ようとなると覚悟が必要だと思い知った。
その大変さを加味しても喜びは大きいのだろうけれど
飼われる方の気持ちも考えると
時間に融通が利かないと絶対飼わない方がいいと思います。

| comments(0) | trackbacks(0) | 11:41 | category: ハ行(原田マハ) |
# #9
 模造品を高値で売りつける販売員をしていた真紅は
ジュエリーショップで見知らぬ男から包みを渡される。
彼に会うためにそこにあった番号に電話をかけると
上海に来るようにと告げられる。
王剣は都市開発の大社長であり美術品のコレクターでもあった。
並外れた審美眼を持つ真紅は王剣のために
骨董ディーラーのデイヴィッドや美人秘書の江梅と共に
#9の屋敷中を中国現代アートのコレクションで埋めることにした。
愛する王剣は多忙を理由にほとんど会ってくれず
真紅は江梅に連れて行かれたマッサージサロンの
マスーア#9の元へ足繁く通うようになる。
そして屋敷の中央を飾る作品を探す真紅は
#9の描いている絵に興味を持った。
写真:やなぎみわ ブックデザイン:木村三晴

キュレーターの知識を存分に生かした恋愛小説です。
アーティストも実在する人ばかりみたい。
デビュー作が映画化されたばかりだけれど
これも映像化したらきっと映えるだろうなぁ。
勢いがあるぶん強引な展開も多いから余計に映画向きだと。
再会には思わず泣きました。
| comments(0) | trackbacks(0) | 20:05 | category: ハ行(原田マハ) |
# ごめん
評価:
原田 マハ
講談社

陽菜子が浮気相手とプーケットに行っている最中に
夫の純一が建設現場で事故に遭い意識不明の重体となった。
義母からはののしられ、浮気相手とも別れた。
今後の生活を考え家の中を整理していると
毎月10,210円を振り込みあっている純一の通帳を発見した。
振込先にはいったい誰がいるのだろうか。
陽菜子は相手の口座のある高知まで出かけることにする。
「ごめん」ほか全4編。
装丁:大久保伸子 装画:引地渉

「最後の晩餐」が一番原田マハっぽいイメージ。
スタイリッシュな女性の生き方とか人々の温かさとか。
「天国の蝿」は読んでいて寒気がした。
悪い方へ悪い方へと転がっていく人生の恐ろしさに。
| comments(2) | trackbacks(1) | 00:01 | category: ハ行(原田マハ) |
# キネマの神様
歩は自分が進めてきたシネコンの企画が立ち行かなくなり
会社に辞表を出して来た。
よりによってその日に父親が心筋梗塞で倒れ
ギャンブル好きの彼は300万の借金を背負っていた。
父をギャンブル依存症から立ち直らせるために
趣味の映画に没頭させる計画を立てた歩は、
その父の投稿によって「映友」という雑誌の記者に採用される。
弱小雑誌だが映画に関わる仕事ということではりきる歩だったが
社長の息子の目に留まったのは父の文書だった。
父の映画評をブログ連載することになるがこれが思わぬ展開に。
装画:都築まゆ美 装丁:大久保明子

泣きました…ローズ・バッドの正体はそうかも、とは思ってたんですが。
どの人物も人間味があって魅力的です。オススメはテラシンさん。
完璧な人が出てこないのがいい。あ、清音ちゃんは完璧か。

映画全然見ないのでこれを参考に見ようかなぁ。
「フィールド・オブ・ドリームス」「眺めのいい部屋」
「アメリカン・ビューティー」「プライベート・ライアン」などなど。
名前は知ってるのも多いので映画入門書にもなるのでは。
| comments(2) | trackbacks(1) | 22:38 | category: ハ行(原田マハ) |
# カフーを待ちわびて
与那喜島で生まれ育った明青のもとに一通の手紙が届く。
それはリゾート化計画のための視察先に冗談で残した絵馬への返事だった。
「嫁に来ないか。幸せにします」
半信半疑で愛犬カフーと共に差出人を待ちわびていると
幸と名乗るちゅらさんが現れた。
昼は雑貨店を営み、夜は裏のおばあの家で食事を取るという
気楽で楽しい生活であったが
リゾート化賛成派の強引な進め方やおばあの健康状態など問題が続出。
その中で幸の大切さを思い知り本当に結婚を考えた明青だったが
友人の渡から思わぬことを知らされる。
装丁:ストア・インク 写真:長野陽一
協力:内藤孝宏(方南ぐみ)DTP:平岡省三

海風さわやかで心が温まるラブストーリーです。
心の中で数を唱えることで
いろいろなことをやり過ごしてきた明青の処世術が
なんとももどかしい。
どの登場人物の気持ちも共感できると思います。
明青も幸もおばあも、渡や俊一にも。

原田宗典さんの妹さんだそうでびっくりしました。
中学校の頃よくエッセイ読んで笑ってたなぁ。
| comments(0) | trackbacks(0) | 18:01 | category: ハ行(原田マハ) |
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