ほんのひとこと

元・本屋でバイトする学生による
日々の読書記録です。
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# ヤングアダルト パパ
評価:
山本 幸久
角川書店(角川グループパブリッシング)

14歳の静男は二学期を目前にして保育園探しに奔走していた。
母親は離婚して再婚相手の家族と暮らし
父親は舞台監督でめったに家に戻らないため
花音さんが失踪した今、5ヶ月の優作の面倒を見られるのは静男だけなのだ。
しかしどこの保育所に行っても空きがなかったり高かったり
親と話し合いたいと言われても自分が親だとは言い出せない。
今日も優作が泣き止まず道で途方に暮れていると
幼なじみの岸本の彼女である真壁の紹介で
楠が手伝う預かり所を利用させてもらうことになった。
父さんも母さんも優作を施設に預けろと言うけれど
静男はもう家族と離れ離れにはなりたくないのだ。
撮影:本城直季 装丁:関善之for VOLARE inc.

14歳の母ならぬ14歳の父です。
しかも相手は失踪し両親は離婚していて頼れず
周りには知り合いの子だと嘘をついて
たったひとりで面倒をみなければならない。
それでも息子を手放したくはない。

14歳ってこんなにしっかりしているものなのか。
しっかりしなければならない環境に置かれているせいもあるけれど
ただでさえ育児はストレスがたまるだろうに大人すぎます。
かと思えば自分が高校生になることもイメージできていない。
とりあえず前向きな形で物語が終わっていますが
この先の苦労に対して考えが甘すぎる気がしてしょうがないです。

すべての親が自分の子供にここまでの愛情を注げればいいのに。
| comments(0) | trackbacks(0) | 22:21 | category: ヤ行(山本幸久) |
# 床屋さんへちょっと
孫と一緒に生前墓を見に行って「桜」
娘の婚約者を紹介される直前に「梳き鋏」
工場見学に行ったインドネシアで「マスターと呼ばれた男」
初めて女性が参加する定例会議の前に「丈夫な藁」
家出した娘を迎えにいった先で「テクノカットの里」
取材に来た娘を連れて取引先と会いに「ひさしぶりの日」
お菓子のオマケを考えながら入社式前に「万能ナイフ」
仕事に行き詰まりながら父の行きつけだった「床屋さんへちょっと」
父から中堅の製菓会社を継いだものの潰してしまい
繊維メーカーに再就職した男の人生を
床屋をキーポイントにしながら振り返る。
装丁:坂川事務所 装画:村田善子

父から継いだ製菓会社を潰してしまったことを
ずっと気に病んで残りの人生を歩んでいるけれど
そのときそのときの自分の仕事をまっとうしている姿に
もっと前を見てよって言いたくなります。
最終章では他者の視点もあって余計に。

軽く抱けれど女性の社会進出の推移にも触れられていた。
女性の総合職採用がない時代から
男女雇用機会均等法が出来るがお茶汲みは女の仕事、という時代、
そして娘の香が会社を立ち上げられるようになった時代へ。
| comments(1) | trackbacks(1) | 23:14 | category: ヤ行(山本幸久) |
# 愛は苦手
誕生日に夫が娘のバイト先で食事をしようと言い出す「カテイノキキ」
前の奥さんの物を買い換えるためバイトを始める「買い替え妻」
タレント学者の元夫の恋人だというアイドルが訪ねてくる「ズボンプレッサー」
引っ越してきた家の庭仕事をさぼっていると近所から文句が出る「町子さんの庭」
夫婦でお世話になった編集部の上司が亡くなった「たこ焼き、焼けた?」
高齢妊婦と義父が気を遣いながら暮らす「象を数える」
落選によって衆議院議員の愛人の座を奪われてしまう「まぼろし」
ゲイの男の子と一緒に洋服のお直しの店で働く「愛は苦手」
彫刻:山崎龍一 撮影:井上奉紀
装丁:新潮社装丁室

アラフォー女性たちの日常を綴った短編集です。
子供の反抗期、夫とのマンネリ、離婚、
シングルであることの悩み、お世話になった人の死、
高齢出産、義父との付き合い、突然の無職などなど
悩みの尽きない女性たちが少しだけでもよい方へ向かう。
「町子さんの庭」では今どき珍しいくらいご近所付き合いがよくて
あまり現実的ではないけれどうらやましくなります。
後半に収録されるに連れて身近さは減っていくかなあ。
| comments(0) | trackbacks(0) | 21:15 | category: ヤ行(山本幸久) |
# シングルベル
評価:
山本 幸久
朝日新聞出版

36歳未婚で絵画修復師をしている陽一は3人の女性と出会った。
呉服屋の娘で外資系の企業で働くキャリアのすみれ、
会社のバンド仲間に振られて1人暮らしを始めた彩子、
母親のモデル会社でマネージャーをするカトリーヌ。
しかし彼らの出会いはすべて両親たちのお見合いパーティーから
仕組まれたものだった。
親たちの思惑とは異なり彼らは仲良くなるものの
一向に誰かがつきあうということはない。
業を煮やした陽一の伯母3人は禁断の手紙作戦に出る。
装丁:柳沼博雅(GOAT) 装画:中川貴雄

最近流行りの婚活小説です。ただし熱いのはそれぞれの親たち。
安心して読めるんですけど
女性たちが魅力的なのに比べて陽一の頼りないこと。
それでも彼女たちは陽一になんとなく惹かれているのが解せない。
結局誰とくっついたのか察することができませんでした・・・
美和子の背伸び具合が可愛いです。
| comments(2) | trackbacks(1) | 14:37 | category: ヤ行(山本幸久) |
# 渋谷に里帰り
評価:
山本 幸久
日本放送出版協会
結婚退職をする坂岡の引継ぎをすることとなった稔は
因縁の地である渋谷の営業担当になってしまった。
小学校を卒業し渋谷から出て行った裏切り者として
同級生に会いたくなかったのだが
営業先の皆から引き止められる坂岡を見て
だんだんとやる気になってきた。
また向かいのビルでバッティング練習をする
今優里ともいい仲に。
装丁:岩瀬聡

NHK出版なのが少し意外だけれども舞台が渋谷だからか。
バイタリティ溢れる坂岡に触発される成長ものだと思うけれど
なんとなく全体的にパンチが浅い感じです。
繁華街として栄えていく一方で
昔からの住人はどんどん出て行ってしまう状況を
もうちょっと踏み込んで書いて欲しかった。
| comments(0) | trackbacks(0) | 22:47 | category: ヤ行(山本幸久) |
# ある日、アヒルバス
アヒルバスでバスガイドをするデコは
鋼鉄母さんと一緒に新人教育を任されることに。
しかし今年の新人はお手玉パティに女おすぎ、
平和鳥におかっぱ左門、そしてクウと難しい子揃い。
ついつい新人のご機嫌取りをしてしまうデコは
新人たちに舐められる一方だった。
同僚の亜紀も加わりなんとかゴールデンウィークには
例年並になってきたが、そこでクウが脱走してしまう。
ブックデザイン:マツヤマ・アキオ

バスガイドも大変なのね…
個性的なキャラクターばかりで楽しく読めます。
目指せ女性に働きやすい職場。
ボコグミって凸凹デイズの会社だっけ?
| comments(0) | trackbacks(0) | 13:36 | category: ヤ行(山本幸久) |
# カイシャデイズ
内装請負の中小企業ココスペース。
営業の高柳、施工の篠崎、設計の隈元の個性派チームに
営業部下の石渡と橋本、マドンナ的存在の小田、
出世欲の強い江沢、お局統括の大屋など
一癖もふた癖もある彼らの仕事に向き合う姿。
装画:寺田順三 装丁:野中深雪

さらっと読めて前向きになれる本です。
最初の章では高柳が典型的な中間管理職に見えるのですが
読み進めて行くと教えることが苦手なだけで
仕事に対するスタンスはとても気持ちいいものでした。
仕事を生きている、そう思える仕事に就けたらいいなぁ。
| comments(0) | trackbacks(0) | 12:06 | category: ヤ行(山本幸久) |
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