ほんのひとこと

元・本屋でバイトする学生による
日々の読書記録です。
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# 真綿荘の住人たち
大学進学で北海道から上京してきた大和君が
母親の決めた下宿・真綿荘に入居する「青少年のための手引き」
自分が女であることを否定したい椿は
女子高生の八重子と付き合っている「清潔な視線」
自分に自信がないながらに大和君に恋をしてしまう鯨ちゃんと
彼女に恋をした荒野先輩の「シスター」
先日結婚した原田さんと今でも付き合っている絵麻さんに誘われて
地獄温泉にかけおちする大和君の「海へむかう魚たち」
千鶴の母親が下宿を営んでいたときに転がり込んでいた男が
千鶴と晴雨のなれそめを語る「押し入れの傍観者」
作家の千鶴は晴雨さんが構ってくれず不満に思っていたが
晴雨さんはわからないままにしておきたい「真綿荘の恋人」
写真:黒瀬康之 装丁:大久保明子

普通の大学生の大和君、女を捨てたい椿、
自信をもてない鯨ちゃん、部屋にこもって絵を描く晴雨、
作家をしながら晴雨を内縁の夫だと言い続ける千鶴。
真綿荘の住人たちの恋愛模様とそれぞれのトラウマが描かれています。

千鶴と晴雨の間柄はほんとうに何なんだろう。
ある意味ものすごくお似合いなんだけれどもとても痛々しい。
椿の反応が普通なんだろうなあ。

「いろんな男の人と寝るたびに言われたわ。君の気持ちは分かってたって。たしかにそう、私が誘ったんだもの。だってより多くの相手とつながれば、それだけ世界を味方にできる。でも晴雨さんだけは、私になんの落ち度も責任も与えなかった。あの人だけが、なんの言い訳もせずに、一方的に私を奪って自分のものにした」

| comments(0) | trackbacks(0) | 23:22 | category: サ行(島本理生) |
# シルエット

口数の少ない冠くんの秘密は寝たきりのお母さんがいることだった。
高校生のわたしはお母さんの問題も女の子が苦手なことも
解決することだと思っていた。幼すぎたのだ。
冠くんと別れたわたしはちゃらちゃらした大学生代表のような
藤野の家に転がり込むがそんな関係はやっぱり上手くいかず
今はせっちゃんのことが好きだ。それでも冠くんも忘れられない。「シルエット」
江島君を部屋で待ち続ける「植物たちの呼吸」
古本屋でクラスメートの男の子と会う「ヨル」
カバーデザイン:クラフト・エヴィング商會

島本理生デビュー作。15歳のときかぁ…
自分が15歳のときはこんなに恋愛に悩んでなかったなぁ笑
解説で長島有が少女漫画のようだと書いているけれど
少女漫画にしては夢を見ていない感じがします。
「植物たちの呼吸」がちょっとぞくっとして好き。

| comments(0) | trackbacks(0) | 00:24 | category: サ行(島本理生) |
# 君が降る日
大好きな降ちゃんが自動車事故で死んでしまった。
気持ちの整理が出来ない私は運転していた五十嵐さんに
降ちゃんがお店の稼ぎ頭だったと言ってしまったため
五十嵐さんがお店にバイトに通いはじめる。
私も降ちゃんのお母さんも五十嵐さんと距離を置く中
弟の祐嗣君だけが普通に会話をしていた。
私は五十嵐さんを許すことが出来るのだろうか。
表題作ほか全3編。
装丁:大久保伸子 切り絵:矢口加奈子
撮影:嶋本麻利沙

恋人の死から前に進めない志保の逡巡が
よく書けていると思う。
喪失感も罪悪感もごたまぜにしたどうにもならない気持ち。
「冬の動物園」も「野ばら」も失恋が元になっていて
そういう悲しい感情を昇華させるのがうまい。
ただ主人公に共感しづらいかも。
| comments(0) | trackbacks(0) | 10:45 | category: サ行(島本理生) |
# ナラタージュ
久しぶりに葉山先生から電話があった。
何かと身構えたけれど母校の演劇部を手伝うこととなった。
私と同じ代の黒川と志緒、そして黒川の友達の小野君が加わった。
高校時代に戻ったように懐かしさを感じ、
やっぱり葉山先生が忘れられない。
叶わないことだとはわかっているのに。
その気持ちがわかっているはずの小野君から告白されて
嫌いではないしつきあってみることにした。
しかしいつまでたっても葉山先生の影を持つ私に
小野君ともかみ合わなくなっていく。
装丁:片岡忠彦 写真:コピーライトMasaaki Toyoura/Getty Images

やっぱり恋愛のもどかしさを書かせたら上手いわぁ。
小野君のキャラがかなり変わっていってこっちも戸惑う。
どっちつかずの人ばかりで感情移入はしづらいけれどそこがいい。
柚子ちゃんはもうちょっと幸せになれなかったのかなぁ。

「お勝手の姫」って本当に台本あるらしく読んでみたい。
とりあえず人物設定だけでも面白そうだし。
| comments(0) | trackbacks(0) | 19:21 | category: サ行(島本理生) |
# 生まれる森
大学の友達が帰省している間
アパートを貸してもらえることになった。
これで一時的にだけれど家から出られる。
誰の子かも分からない子どもを下ろしてから居づらくなった家。
この話を相談できたのはキクちゃんだけだった。
高校を卒業してからなんとなく仲良くなったキクちゃんに誘われて
お兄さんの雪生さんと弟の夏生くん、そしてお父さんの5人で
キャンプに行くことになった。
その後も雪生さんとの仲は続いたけれども
わたしはどうしてもサイトウさんが忘れられないのだ。
装画:ミヒャエル・ゾーヴァ 装丁:坂川栄治+藤田知子(坂川事務所)

ぼんやりとしている。
あとがきにもあるように失恋から立ち直るまでの話なのだと思うけれど
いろいろな些細なことがありすぎてぼやけてしまっている感じ。
キクちゃんだけが強すぎるのかもしれない。
| comments(0) | trackbacks(0) | 23:54 | category: サ行(島本理生) |
# リトル・バイ・リトル
母の2度目の離婚で大学にいけなくなったふみは
バイトにあけくれることとなった。
ある日寝違えて母の勤める治療院に行き
キックボクサーの周と出会う。
年下の彼の試合に誘われてからデートを重ねる2人だったが
ふみは本気でつきあっているとはいまいち思えずにいた。
カバー写真:川内倫子 装丁:有山達也

実父のトラウマがあるのか少しずれたふみと
優しく、でも年下らしく接してくる周の組み合わせはなごやかです。
明るい話にしたかったらしいけれどそれにしては影がある。
複雑な家庭とか柳さんとか出てこないけど周の父親とか。
そこがいいと思うんですけど。
| comments(0) | trackbacks(0) | 23:03 | category: サ行(島本理生) |
# 波打ち際の蛍
評価:
島本 理生
角川グループパブリッシング
相談室で麻由は蛍と出会った。
蛍は以前エレベーター内でうずくまっていた自分を
麻由が助けてくれたときから気になっていたそうで
無理強いはしないものの麻由をいろいろ誘うようになる。
麻由の方も蛍のことを好きになるが
あの人の仕打ちが忘れられず触れられるとパニックになってしまう。
好きだと思う気持ちはあるのに近づけない、
心に闇を残したままの2人。
装画:日端奈奈子 装丁:坂本志保

女性向け恋愛小説だと思います。切なすぎる。
弱くて脆い自分の中に閉じこもりがちな麻由と
大人な態度でゆっくりと、しかし逃げ道をなくすように問いかける蛍。
こんな不安定すぎる2人が近づいては離れ
寄り添っては遠ざける様が本当に痛々しいです。
感情移入できる素敵なキャラではないけれどそれでいいのだと。

さとる君とか紗衣子さんとか楠本さんとか
周りにはパワフルでいい人が多いのが救いかなぁ。
| comments(0) | trackbacks(0) | 16:38 | category: サ行(島本理生) |
# CHICAライフ
彼に言われて10kgの減量をしたり、作家合コンに参加してみたり、
10歳年下の弟にお説教されたり、同棲相手がオタクだったり。
大学時代の島本さんの赤裸々(まさに)日記!
装丁:有山達也、岩淵恵子 イラスト:おかざき真理

なんだか不思議な人生を送っている人だなぁ。
ものすごく変ではないけれどちょっと面白い感じ。
うん、小説からは想像できないくらい面白いです。
| comments(0) | trackbacks(0) | 23:41 | category: サ行(島本理生) |
# クローバー
冬冶には華子という双子の姉がいる。
外見にコンプレックスのある彼女は着飾って
自分の価値を認めてもらうために常に男と一緒にいる。
しかしさえない公務員の熊野の熱愛に折れた。
冬冶はと言えば昔の恋愛で負った傷から新たな恋に踏み出せず
同じ班の雪村さんからの恋心に気づきながらも曖昧な態度をとってしまう。
カバー素材:mina perhonen カバー撮影:高橋和海
装丁:鈴木成一デザイン室

ありそうでなさそうな恋愛小説。
なんだろう、ぴったり当てはまらないけれどわかる!という感じ。
冬冶の優柔不断さとか雪村さんの自信のなさとか。
そっち側の人間なので華子はまぶしいね。
| comments(0) | trackbacks(0) | 00:16 | category: サ行(島本理生) |
# 大きな熊が来る前に、おやすみ。
友達との紹介で知り合った徹平はその日から家に来た。
父に似ていると思った。プライドが高いところを押し隠して、
でも上手くいかずに時折見せてしまうところが。
その内に秘めている暴力的な冷たさが。
大きな熊に食べられてしまえばいいのだ。
装画:酒井駒子 装丁:新潮社装幀室

どの話も暴力的な所を持っている。
女から見ると男たちはひどく無神経な発言をして
そこにひかれもするけれども手に負えない恐怖もあって。
結局は信じるしかないのかもしれない。
| comments(0) | trackbacks(0) | 00:43 | category: サ行(島本理生) |
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