ほんのひとこと

元・本屋でバイトする学生による
日々の読書記録です。
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# 夜は短し歩けよ乙女
評価:
森見 登美彦
角川グループパブリッシング

黒髪の乙女に惚れて1ヶ月。
錦鯉売りの東堂さんに絡まれ羽貫さんと樋口さんに救われ
詭弁論部の送別会にもぐりこみ詭弁論部OBにワインをいただき
李白さんと飲み比べに挑んだ乙女と
李白さんにズボンとパンツを脱がされ藤堂と古本屋と酒を飲み
閨房調査団の競売へ向かい空から降ってきた鯉に直撃された私の
「夜は短し歩けよ乙女」
乙女が失くした絵本をこの手に収めるべく
古本市で李白氏が開催する我慢比べに参加する「深海魚たち」
突如ゲリラ演劇『偏屈王』のヒロインとなった乙女を追って
文化祭を駆け巡る「御都合主義者かく語りき」
京都中にしつこい風が蔓延する中
風邪の神に嫌われたという乙女が根源である李白氏を見舞いにいく
「魔風邪恋風邪」
カバーイラスト:中村祐介 カバーデザイン:高柳雅人

再読です。やっぱり森見さんの代表作はこの本だなー。
外堀を埋めまくる姿がじれったくもかわいくもあり
結局はおいしいところをもっていく先輩は憎めない。
他の作品と違って悶々とした男子だけじゃなくて
初々しい乙女の視点を入れたから森見初心者にも勧めやすいのでは。
御都合主義万歳!

| comments(0) | trackbacks(0) | 01:03 | category: マ行(森見登美彦) |
# 宵山万華鏡

妹が姉とはぐれ、真っ赤な浴衣を着た少女たちに連れられる「宵山姉妹」
友人の乙川と宵山にやってきたが途中ではぐれ、宵山様にお灸をすえられそうになる「宵山金魚」
友人を騙すためだけに山田川の妄想を小長井たちが作り上げる「宵山劇場」
幼い頃宵山で行方不明になってしまった従姉を叔父が見つけたという「宵山回廊」
杵柄商会に父の遺品を返さないと宵山から出られなくなってしまった「宵山迷宮」
姉が妹とはぐれ、探している途中に宵山様の元へ案内される「宵山万華鏡」

森見さんのイメージは金魚と劇場ですね。
変人に振り回されるどたばたと設定の奇抜さが流石で
この中でもやっぱり読みやすい。
夜は短しのキャラが出てきているのも面白いです。

回廊と迷宮はちょっとホラーテイストです。
恒川光太郎っぽい感じがしました。「秋の牢獄」に似てる。

そして姉妹と万華鏡。なんで子供だけ京都弁をしゃべるのか。
これは山田川の妄想は妄想じゃなかったってことですかね?
少しぞくっとします。永遠に宵山。
祇園祭一度でいいから行ってみたいなぁ。

| comments(0) | trackbacks(0) | 00:29 | category: マ行(森見登美彦) |
# きつねのはなし

バイト先の芳蓮堂で使いに出されてから
天城さんの屋敷に通うようになった「きつねのはなし」
不思議な経験をしている先輩と瑞穂さんからの誘いを
つまらない僕はかわし続けていた「果実の中の龍」
家庭教師先の西田家に行く途中怪しげなケモノに会う。
近所を騒がせる通り魔事件も伴う「魔」
急死した祖父の通夜に行くと
芳蓮堂から預かり物が届く「水神」
装画:水口理恵子 装丁:新潮社装丁室

前に読んだはずなのに全然覚えてなかった…
あんまり森見さんの馬鹿っぽい感じがなくて異色です。
じっとりしてて恒川さんの香りがするなぁ。

| comments(0) | trackbacks(0) | 13:38 | category: マ行(森見登美彦) |
# 恋文の技術
拝啓。能登半島の実験施設でクラゲを観察している守田です。
実験と勉強しかない生活に飽きた僕は
文通武者修行を始めることにしました。
小松崎君の恋愛相談に乗り、大塚さんと攻防を繰り広げ、
家庭教師をしていた間宮少年を気づかい、
妹に兄の偉大な所を知らしめるのです。
そして最難関の伊吹さんへの手紙を書こうとするのですが
どうにも恋文というのは難しいもので、
しかもあらぬ誤解を解かねばならないので頭を抱えてしまいます。
装丁:大久保伸子 装画:中島梨絵

相変わらず上手い!連作の妙を活かしきっています。
新しいタイプの書簡体小説。中でも失敗書簡集は爆笑です。
一方通行の手紙を通してここまで状況を説明するのは
難しかっただろうなぁ…
| comments(0) | trackbacks(0) | 22:36 | category: マ行(森見登美彦) |
# 美女と竹林
竹林が好きで大学院でも竹の研究をした登美彦氏は
MBC(モリミ・バンブー・カンパニー)の建設を夢見て
まずは知人の竹林の手入れを始めることにした。
しかし思っていた以上に竹は手強く、
また仕事に追われる登美彦氏は竹林に行く時間も取れない。
それでも竹林への想いを忘れない登美彦氏の
ちょっとフィクション・エッセイ
装丁:藤田知子 装画:谷山彩子

竹林をたまに刈りつつ憧れの本上まなみとの対談も果たした
森見さんのおかしなエッセイ。
3人称で小説と同じあの文体だから所々妙にツボに入る。タケノコとか。
最後の方は壮大な妄想話だし結構やりたい放題だと思います。
原田宗典とか好きな人はいいんじゃないかなぁ。
| comments(0) | trackbacks(0) | 19:11 | category: マ行(森見登美彦) |
# 四畳半神話大系
大学三回生の私は恋愛も学問も放棄し、
誉めるところがひとつもないような親友・小津がたまに訪れる
四畳半の下宿で無為に過ごしていた。
私はどう転んでも上の階に住む小津の師匠、師匠のライバルの城ヶ崎先輩、
そして小津と同じ学部の明石さんと出会う運命なのである。
共通するのはもちぐま、コロッセオ、蛾の大群。
パラレルワールドからわかる偶然と必然がここに。
装丁:木庭貴信 装画;笹部紀成

これは一冊の本じゃないと出来ない楽しみ方。
最初の章はふむふむ、という感じだけれど
章が進むにつれて相違点がいろいろ出てきて読み比べられるのが面白い!
伏線というか他の話では見えなかった登場人物の裏の顔も
だんだんわかってくるし。
あと最後の最後で小津との立場が逆転するのがうまい。
| comments(0) | trackbacks(0) | 00:32 | category: マ行(森見登美彦) |
# 新釈 走れメロス 他四篇
メロスはセリヌンティウスとの友情を示すために
様々な困難を乗り越えて親友の下へ走った。
芽野史郎は芹名とのひねくれた友情を示すために
多くの追っ手を巻きながら京都中を逃げ回った。
筆者が惹きつけられたところを残し全面改変した新釈集。

「山月記」「走れメロス」「百物語」は原典を知っているから
類似点を見つけながら読むのが面白かった。
森見さんらしさが出ているのもこの3編だと思う。
山月記のひねくれ具合とメロスの馬鹿馬鹿しさは
きっとこの人じゃなきゃ書けない。
「藪の中」「桜の森の満開の下」は意外と普通の仕上がりで
こういうのも書けるんだ、という印象。
| comments(0) | trackbacks(0) | 10:01 | category: マ行(森見登美彦) |
# 有頂天家族
偉大な父を人間に喰われてしまった狸の矢三郎は
行く先々で邪魔をしてくる従兄弟の金閣銀閣をあしらい
元許婚の海星と口喧嘩をしながら
今日も人間の弁天を天狗に育て上げ貢ぎまくった末落ちぶれた
天狗の赤玉先生のもとへお世話に行く。
そんなたぬきと天狗と人間の物語。

お父さんが狸鍋にされたり実の叔父に命を狙われたり
結構壮絶な話なのにほほえましいのはひとえにたぬきだから。
金閣銀閣も人間だとしたら相当むかつくのに
(私が想像したのは二十世紀少年のヤン坊マー坊)
たぬきだから間が抜けててとてもかわゆい。
森見さんの独特な文体と相俟って真剣なのかおちょくってるのか
わからないような語り口です。もちろんいい意味で。
| comments(0) | trackbacks(0) | 23:41 | category: マ行(森見登美彦) |
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