ほんのひとこと

元・本屋でバイトする学生による
日々の読書記録です。
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# 1Q84 BOOK3
評価:
村上 春樹
新潮社

「さきがけ」に依頼されて青豆の行方を辿る牛河は
青豆の上客だった老婦人をガードの固さから諦め
青豆と小学校で同級生だった天吾を監視することにした。
青豆は一度公園で見かけた天吾に再び会うべく
近くのマンションに身を潜めて公園を見張り続ける。
彼女は何の心当たりもないのに妊娠し、
きっと天吾の子供だと確信していた。
そして天吾はといえば匿っていたふかえりをアパートに残し
昏睡状態の父親の元にしばらく通う生活をしていた。
装丁:新潮社装丁室 装画:NASA/Roger Ressmeyer/CORBIS

やっとBOOK3を読みました。うーん。
天吾と青豆の運命的な恋愛小説に落ち着いてしまった気がします。
知りたかったのはふかえりや空気さなぎやリトル・ピープルのことなのに
「こういう不思議なもののいる世界でした」っていう感じで
なんの説明もなしに終わって結局消化不良。
むしろBOOK2まででもよかったくらい。

今まで神出鬼没で出来ないことはないように描かれていた牛河が
こんなにも1人の人間として登場することがとても意外でした。
コンプレックスを抱えて生き、
地道な調査に音を上げそうになり、
2つの月を見て驚嘆する。
最も人間離れした容貌なのに最も人間味がありました。
なんとなく笑うせぇるすまんのような顔のイメージを持っているのだけれど
そう思っている人って他にもいるのかな。
| comments(0) | trackbacks(0) | 01:05 | category: マ行(村上春樹) |
# 夢で会いましょう
・アシスタントとは、先生が後でゆっくり食べようとしてとっておいた饅頭を
 断りもなく食べてはいけない。
・神戸でカツレツといえば、なんてったってビーフ・カツレツと相場が決まっている。
・誰もコーヒー屋を爆撃したりはしない。
・雨を見るのが趣味のサラリーマンといえば、丸米町界隈では知らぬものもいない。
・僕とタルカム・パウダーのあいだにはいわば共通の体験をとおして培われた
 第ニの天性とでも呼ぶべき何かが存在している。
・その象はとても素敵なハイヒールをはいて地下鉄に乗っていた。
・サルが人類に謝罪しないように、マーガリンもバターの前で
 卑屈になってはいかん。
ずらっと並べたカタカナことばに村上春樹と糸井重里が
どんどん話をくっつけていった小品集。
カバーデザイン:副田高行 カバー写真:操上和美

どういうきっかけでこの本が企画されたのかとても気になります。
村上春樹と糸井重里という組み合わせも不思議だし
テーマとなる99ものカタカナことばの選別基準も謎です。
どれも2ページ前後の短い文章がつけられていて
村上さんはアメリカンジョークや小説そのままの空気、
糸井さんは皮肉っぽくて軽妙な感じ。
1981年に書かれているので糸井さんはコピーライター全盛期、
村上さんは専業作家を始めたくらいかと思うと感慨深い。(Wikipedia調べ)
いつでも好きなところをつまみ読みできます。

好きだったのは父から娘へのメモ「エチケット」、
外に出ると想像もつかないことが起こると忠告される「コンドル」、
「〜してみませんか」「夏こそ!」という古典的コピーを皮肉る「シーズン」、
不幸の大小ベクトルが逆を向いた「ジンクス」、
星新一風の「ダイレクトメール」、
彼女のデートスタイルに意義を唱える「デート」、
次々とドアをたらいまわしされる「ブルーベリー・アイスクリーム」、
「仮面」の変わりに「おめん」という言葉を使おうと提案する「マスカレード」
| comments(0) | trackbacks(0) | 14:15 | category: マ行(村上春樹) |
# 海辺のカフカ

父を殺し母と姉と交わるだろうと父から予言を受けた少年田村カフカは
15歳になる夜家出を決意した。行き先は香川。
甲村記念図書館に入り浸っているうちに父が何者かに殺され
カフカは大島さんや佐伯さんに匿われる。
一方猫と話せるナカタさんはジョニー・ウォーカーを殺し
トラック運転手の星野さんに香川まで連れて行ってもらう。
彼の仕事は入り口の石を開けることだった。
カバー写真:大高隆

まだまだ謎が残ります。カラスやジョニー・ウォーカーの正体とか
どうしてカフカは血まみれだったのかとか
ナカタさんが倒れたのは何でだったのかとかとか…
こういう終り方もありなら1Q84の続編が出なくても驚かない。
圧倒的な世界観に連れて行かれてぽんと放り出される感じ。

| comments(0) | trackbacks(0) | 17:04 | category: マ行(村上春樹) |
# 1Q84
評価:
村上 春樹
新潮社

スポーツクラブのインストラクターであり
DV被害者を救う暗殺者でもある青豆は
いつもの老婦人に依頼されて
「さきがけ」という宗教団体のリーダーの暗殺を依頼される。
一方駆け出しの作家の天吾は
編集者の小松の持ちかけで新人賞の応募作をリライトする。
ふかえりという名の女子高生が書いた「空気さなぎ」は
リトル・ピープルや2つの月が現れる幻想的な小説だった。
しかしふかえりの生い立ちを知るうちに
この話がフィクションではないことを悟る。
そしてこの2人は20年前からお互いを探していた。
装丁:新潮社装丁室
装画:NASA/Roger Ressmeyer/CORBIS

話題性だけでこの小説を買った人は後悔したのではないか。
今まで以上に不思議な世界観であり
しかもそれが現時点ではまだ解明されていない。
続編が出るとか出ないとか言われていますが個人的には出して欲しいです。
「さきがけ」という団体についてもだし
そこで起きている現象も青豆のその後も
牛河の組織もアザミもドウタもまだまだ謎だらけです。

今作の主人公たちは珍しく能動的でパワフルだと思います。
青豆はもちろん天吾も自分で動かしていく人。
ねじまき鳥にも共通すると思うけれど
電話の一方向性がよく生かされている。携帯ではちょっと違うね。

| comments(0) | trackbacks(0) | 12:17 | category: マ行(村上春樹) |
# ねじまき鳥クロニクル2
赤坂ナツメグに拾われた僕はあの家をとり戻す代わりに
彼女とシナモンの仕事を手伝うことになった。
僕はただ目隠しをして座っているだけ。
そこに見知らぬ女が来て僕のあざで癒されては帰っていった。
他に僕がすることといったら
井戸であの場所に行くために瞑想をすることだ。
しかしいわくつきの場所に親族が住むことを
よく思わない綿谷ノボルがクミコを交換条件に出してきた。
彼女とチャットをするが話は平行線をたどったまま。
そしてついに僕はあのホテルにたどり着く。
装丁:和田誠

謎はいろいろ残されたままです。
最初はもどかしかったのですがそういう雰囲気も
ひっくるめて楽しむものなのかと思うようになりました。
結局クミコはどうなったのだろう?
| comments(0) | trackbacks(0) | 12:05 | category: マ行(村上春樹) |
# ねじまき鳥クロニクル1
飼っていた猫がいなくなった。
近所の空き家によく行っていたという妻クミコの言葉から
そこに行ってみるが猫はいなく、笠原メイと知り合いになる。
さらにクミコは加納マルタとクレタという姉妹にも
猫探しを依頼していたが猫は一向に見つからない。
そんなある日クミコまでが姿を消した。
懇意にしていた本田さんの形見分けに間宮中将が訪れた後だった。
クミコの兄の綿谷ノボルからはクミコと離婚するよう告げられる。
しかし僕はクミコを探し出すしかないのだ。
装丁:和田誠

これだけのボリュームがあるのに舞台が全然変化しないというのも凄い。
自宅と空き家とマルタに会うホテルくらいの世界。
岡田亨は熱心にクミコを探していると解題にあるけれど
どうもそうは見えないんだよなぁ。
手がかりが少なすぎるからかもしれないけれど
完全に受身な気がする。状況的にしょうがないものか。
先が全然読めないから続きが楽しみ。
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:32 | category: マ行(村上春樹) |
# 国境の南、太陽の西
一人っ子の僕は同じく一人っ子だった島本さんほど
吸引力のある女の子を見たことがなかった。
小学校を卒業してからは次第に疎遠になったが
ある日僕が経営しているバーに島本さんが現れた。
そのとき僕はすでに結婚しており、娘もいた。
店もやりがいがあって順調だし幸せかと言われれば確かに幸せだ。
しかし店にふらりとやってくる島本さんを
待ちわびている僕がいた。
装丁:菊地信義

お金に余裕のある大人の話だなぁと思ってしまう。
オールオアナッシングのわりにたぶん、しばらくばかり。
島本さんはアンフェアだ。
| comments(0) | trackbacks(0) | 15:05 | category: マ行(村上春樹) |
# アフターダーク
深夜のファミレスで時間を潰していたマリに話しかけてきたのは
姉を通じてプールに行ったことのある高橋だった。
彼がバンドの練習があるからと言って去った後
高橋の紹介だと言ってラブホテルのオーナーをしているカオルが
追いはぎにあった中国人の女の子の通訳を頼みに来る。
一方でマリの姉である美人モデルのエリの部屋では異変が起きていた。
ブックデザイン:和田誠 写真:稲越功一

宙ぶらりんな感じ。この切り取り方は何なのか。
エリの部屋のテレビの謎も中国マフィアの追走劇も
白川の意図もコオロギの過去も何も明らかにされないまま
新しい世界だけを提示するだけで回収されない話。
| comments(0) | trackbacks(0) | 14:06 | category: マ行(村上春樹) |
# ノルウェイの森
高校の親友キズキの彼女だった直子と偶然の再会をした。
彼を通してしか話すことのなかった我々は
2人だけで会うと何を話せばいいのかわからなかったが
彼がいなくなってしまった今ではどうしようもなかった。
直子は彼の死を引きずった結果山奥の施設で療養することにした。
僕は汚い寮に住み大学に通いながら彼女に手紙を書き、
たまに会いに行った。彼女に恋をしていたのだ。
しかし僕にはもう1人恋をした相手がいた。
大学で知り合った、いやらしい話の好きな緑。
僕はいったいどうしたらよかったのだろう。
装丁:和田誠

確か高校のときに1回読んでるんだけど全然覚えてなかった。
直子はキズキと一緒に何を失ってしまったのかなぁ。
この人の世界観は透明で靄がかかっていて日本だとは思えない。
| comments(0) | trackbacks(0) | 00:26 | category: マ行(村上春樹) |
# 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド
僕は影と引き離されて夢読みの仕事をすることとなった。
人が心を持たず、苦しみも死もなければ喜びもない街。
影はここから脱出して元の世界に帰ろうともちかける。

記録士の私はシャフリングに成功した生き残りとして
技術を開発した博士と共に追われる羽目に。
『組織』と『工場』さらにやみくろたちから逃げ続けるが
博士はすでにとんでもない計画を始めてしまっていた。

装丁・地図:和田誠

もの凄い世界を構築するなぁ。
堀江敏幸といしいしんじの間のような印象。
「ハードボイルド・ワンダーランド」の舞台が日本には見えないのだけれど
ばっちり東京の地名が出てくるのがパラレル的で面白い。
心がない人間、というのはどうやって判断するんだろう。
ラストは完全にシフトしたということでいいのかしら。
余韻の残る話です。
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:58 | category: マ行(村上春樹) |
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