ほんのひとこと

元・本屋でバイトする学生による
日々の読書記録です。
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# オール・マイ・ラビング――東京バンドワゴン
ネズミのお墓参りに茅野さんの甥っ子が
いつの間にかページが増える百物語の本に怯えて参加、
バンドワゴンの隣に出来た藤島ハウスへの引越しと重なり
手薄になった店を亜美さんの弟が手伝いに来る
「夏 あなたの笑窪は縁ふたつ」
バンドワゴンの蔵に眠る秘密文書を新聞記者文化庁が嗅ぎ回り
店の前には「捨て猫」と書かれたダンボールに猫の本が詰められ
みんなでかんなちゃんと鈴花ちゃんの1歳の誕生日を祝う
「秋 さよなら三角また会う日まで」
紺がお世話になった百々准教授が蔵書を預けに訪れ
藤島さんは永坂さんと三鷹さんに会社を任せて独立を試み
今度はみんなでクリスマスパーティを開く
「冬 背で泣いてる師走かな」
永坂さんと三鷹さんの結婚が決まり
無事に手術を終えた我南人の元へキースの手紙を持ったハリーが訪ね
研人はメリーちゃんとの約束で卒業式ライブを開催する
「春 オール・マイ・ラビング」
イラストレーション:アンドーヒロミ ブックデザイン:鈴木成一デザイン室

安心して読めるけれども退屈しない、
まさにお茶の間ドラマのような作品も
もうスピンオフを含めて5冊目です。
さすがに間を空けて読むと登場人物を忘れてしまうなあ。

今作は恋物語とかんなちゃん鈴花ちゃんのお話が中心です。
しかしふらっと現れて全てをいい方向へ持っていっちゃう
我南人はいつもながらにずるい。
最初は60過ぎてこんな人いないだろうって思ってたんだけれども
考えてみれば矢沢栄吉も還暦を迎えたし
忌野清志郎も亡くなったときは60近かったし
ミュージシャンだったら結構いるものかも。
もちろん普通の人だって今では60なんてまだまだ元気ですよね。

早くアキさんについての話が読みたいー!
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:32 | category: サ行(小路幸也) |
# リライブ
母と二人で営んでいる下宿に暮らす二人の学生、
もしあの人と結ばれていたら「輝子の恋」
小学校の頃からの親友がお父さんと結婚し、
私のお母さんとなった「最後から二番目の恋」
ライブハウスで証明のバイトをする僕は
才能がある友達のミュージシャンの彼女と寝てしまう「彼女が来た」
年上の彼女の影響でジョン・レノンが好きになった僕は
ジョン・レノンが死んだ日に再び彼女を失った「J」
ボックスカーのお弁当屋で知り合った研修医の彼のために
お弁当屋の真琴さんから料理を教わる「生きること」
身分が低く人でない扱われ方をする俺だったが
和尚に拾われて墓守をして生きる「あらざるもの」
難病の女の子の歌に救われた暴走族の少年が
彼女のために募金を募って全国を回る「すばらしきせかい」
装画:山崎綾子 装丁:新潮社装丁室

「私は、思い出を食べます。
 善き人の人生の思い出をいただいて、代わりに違う人生を作ります。
 人生の最期に、幸せだと思える夢のようなものを見ていただきます。
 何を望むかは自由です。どんなことでも。
 あなたが、それを望むのなら。」
死に際に人生のひとつの分岐点を選びなおせるとしたら。
恋路の話が多いです。やっぱり生きていく中で決定的な人間関係だからかな。
友達だったら薄いつながりというのもあるけれど
恋人や伴侶だったらオールオアナッシングだし。

「輝子の恋」が夏目漱石のオマージュっぽかったので
(冒頭は『夢十夜』、ストーリーは『心』)
そういう話が続くのかと思いきや後はほとんど現代の話でした。
「あらざるもの」がこの小説の根底にあるのだろうけれど
ちょっとわかりづらかった。
| comments(0) | trackbacks(0) | 22:13 | category: サ行(小路幸也) |
# ホームタウン
北海道の百貨店の<特別室>で探偵のような仕事をする僕は
実の妹とではなく初仕事で壊してしまった家庭に居候している。
ばあちゃんも里菜も温かくまるで本当の家族のような関係だ。
だが僕と妹の木実には人殺しの血が通っている。
ある日ずっと会っていなかった木実から手紙が届いた。
なんと結婚を決めたという。
まさか自分たち兄弟が新しい家族を作ろうとするなんて
木実の決断に驚いたが祝福したい気持ちでいっぱいだった。
しかし木実の同居人の女性から木実がいなくなったと連絡が入った。
部屋も仕事も整理してふらっと出て行ったまま帰らないらしい。
さらに木実がいなくなる11日も前に婚約者も姿を消していた。
失踪した彼らを探すために僕は昔住んでいた旭川を訪ねる決意をする。
カバーデザイン:平川彰(幻冬舎デザイン室) カバーイラスト:小沢信一

現代探偵のような生業と中学生時代にバイトで築いた人脈を駆使して
離れて暮らす妹とその婚約者の消息を知ろうと奮闘する。
エンターテインメントでもあり家族のについて問いかける作品です。
伊坂幸太郎が好きな人は好きかも。もうちょっとハートフルだけど。
居候先のばあちゃんといい育ての親のカクさんといい
脇を固める老人たちがとても魅力的です。

解説で『東京バンドワゴン』への足がかりとなる
家族小説の原点だとしているのに賛同。
家族=血のつながりだけではないのではないか、という提示。
確かに夫婦は赤の他人だもの。

| comments(0) | trackbacks(0) | 22:01 | category: サ行(小路幸也) |
# マイ・ブルー・ヘブン
戦争が終わり、五条辻家のお嬢様咲智子は
重要文書の入った小箱を託されて家から逃げ出した。
途中米兵に声をかけられるが間一髪で堀田勘一に救われ
そのまま堀田の家である東京バンドワゴンに匿われることになった。
事情を知った堀田家には咲智子改めサチを守るために
貿易商のジョー、陸軍情報部の十郎、
猛獣使いのマリアが住み込むことに。
彼らの情報網を当たった結果、サチの両親は
アメリカ軍の二番手の元に軟禁されていることがわかり、
潜入するために居候のかずみちゃんを加えジャズ・バンドを結成する。
イラストレーション:アンドーヒロミ ブックデザイン:鈴木成一デザイン室

バンドワゴンシリーズのスピンアウトというか過去の物語です。
下町の庶民的な古本屋なのかと思っていたら
政財界の超大物が創設者だったなんて。
我南人の不思議な話し方の由来もわかります。
スケールが大きい話しだし見えないところではどろどろしてそうだけど
サチの周りは本当に和やかでバンドワゴンの雰囲気です。
| comments(0) | trackbacks(0) | 01:13 | category: サ行(小路幸也) |
# モーニング
評価:
小路 幸也
実業之日本社

 真吾が死んだ。そして淳平まで自殺すると言い出した。
ヒトシ、ワリョウ、そして私は長いドライブの間にその原因を探し出そうと
共同生活を送っていた大学時代を思い返す。
やはり最大の原因は茜さんしかいないように思う。
淳平の恋人だったが中島のせいで
彼女は自殺のような事故死を遂げてしまった。
そして真吾と茜さんの妹の裕美子ちゃんとの結婚式の日に
私たちは中島に復讐したのだった。
正解にたどり着かないまま車はそれぞれの家庭へ向かっていく。
装画:松原シホ 装丁:加藤岳

青春です。大学生の共同生活とか絶対楽しい。
ちょっとハチクロみたいな雰囲気のする話です。
作中でも言及されている通り笑
少し意外なオチがついていてうまくまとめた感じはするけれど
なんとなくしっくりこないような気もしてしまうなぁ。爽やかすぎるのか。
| comments(0) | trackbacks(0) | 21:50 | category: サ行(小路幸也) |
# わたしとトムおじさん
アメリカ育ちの私は〈明治たてもの村〉でそば屋をする
おじいちゃんおばあちゃんの家で暮らしています。
ひきこもりだったトムおじさんは器用さを活かして
修復の仕事をしています。
松濤館に泊まりに来たオーナーと元オーナーの確執を解いたり
イギリス人のおじさんが買い取った深山荘の修復をしたり
初恋の女の人が訪ねてきたりといろいろなことが起こります。
装丁:柳沼博雅(GOAT) イラスト:坂本奈緒

引きこもり探偵というと坂木司を思い出すなぁ。
探偵というほど難しい謎は解いてないけれども。
悪者を作らなさすぎるというか
内浦さんはもっと感じ悪くてもよかったかも。

主人公の帆奈の視点で書かれているのだけれど
ですます調とである調の混ざり具合が好きでない…
もうちょっと統一してほしかったです。
| comments(0) | trackbacks(0) | 00:35 | category: サ行(小路幸也) |
# うたうひと
入院している老ギタリストの「クラプトンの涙」
すれ違いで解散した伝説デュオの「左側のボーカリスト」
〈ウルトラホーン〉とアイドルの恋を描いた「唇に愛を」
突然引退した盲目の歌姫の「バラードを」
怪我で活動休止中のドラマーの「笑うライオン」
音楽の才能しか持たない男の「その夜に歌う」
コミックバンド〈デュークス〉の「明日を笑え」
音楽にまつわる短編7編。
装丁:大久保伸子 装画:福田利之

「クラプトンの涙」の終わり方から連作かと思いきや
若干つながりはあるけれど別々の短編でした。
「その夜に歌う」はベタだけど泣きそうだった。
「バラードを」が一番いい話かなぁ。
| comments(0) | trackbacks(0) | 10:59 | category: サ行(小路幸也) |
# 空へ向かう花
事故で女の子を死なせてしまったハルと
その女の子の親友だったカホ。
ハルがビルから飛び降りようとするのを目撃していたカホは
とっさに鏡で光を送り自殺を止めた。
そしてハルに死んでしまった由希菜ちゃんの夢を話し
花屋でバイトをする桔平さんや井崎原さんに手伝ってもらって
カホの住むビルの屋上に庭園を作ることにした。
しかしカホのおじいちゃんが亡くなりビルは人手に渡ることに。
装丁:片岡忠彦 装画:アカサカヒロコ

人間捨てたもんじゃないと思える本。
由希菜ちゃんの死因やイザさんの過去が明確に書かれないのは
読者の想像力を信じたのか重い影を減らしたかったのか。
子供の未来を考えることだけが残された大人に出来ること。
| comments(0) | trackbacks(0) | 19:01 | category: サ行(小路幸也) |
# 21twenty one
半沢晶が自殺した。
中学の同級生と言えばそれまでだけれど
僕たちは普通のクラスメイトではなかったんだ。
21世紀に21歳になる21人。twenty one。
僕たちの仲のよさは晶の死を止められるものではなかったのか。
突然の死に、みんなが原因を自分に見出してしまう。
装丁:平川彰(幻冬舎デザイン室)装画:奥原しんこ

何のトラブルもないように見えていた
大人になったクラスメイトたちが
実は抱えていた片想い、不倫、離婚…
多角的な視点は面白いけれど意外性は低いし
そこまで強い動機なのかなぁと思ってしまう。うーん。
| comments(0) | trackbacks(0) | 23:38 | category: サ行(小路幸也) |
# スタンド・バイ・ミー―東京バンドワゴン
古本屋の「東京バンドワゴン」は今日も大家族で大賑わい。
「ほったこん ひとごろし」という落書きのある本が売られてきたり
アメリカの昔馴染みからの書物に重要書類が紛れていたり
研人の同級生の女の子が羊男につけられたり
我南人と池沢さんとの関係がスクープされそうになったり。
他にも真奈美さんとコウさんの仲が進展したり
京都の古本屋有志の会ですずみさんが啖呵を切ったりと
盛りだくさんで楽しい毎日です。
装丁:鈴木成一デザイン室 装画:アンドーヒロミ

ますます登場人物が増えて人間関係がだいぶややこしいけれど
みんな幸せそうだからそれでいいんだと思う。
悩んでいる人とか納得がいっていない人もいると思うけれど
バンドワゴンで違う見方を教えてもらっている感じ。
しかし藤島さんの影響力は反則でしょう。
| comments(0) | trackbacks(0) | 23:05 | category: サ行(小路幸也) |
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